「自分を大切にしてください」
カウンセリングで何度も言われた言葉だった。
でも最初は、意味がよくわからなかった。
第5話は、「自分を大切にする」を少しずつ実践していった日々のことを書きます。
「自分を大切に」って、どういうこと?
カウンセリングを受ける中で、先生によく言われた言葉があった。
「自分を大切に扱ってください」
頭ではわかった。でも、具体的に何をすればいいのか、最初はまったくピンとこなかった。
夫に大切にしてほしかった。
夫に認めてほしかった。
でも気づいた。私は、自分自身のことを大切にしていなかった。
夫に求めていたものを、まず自分が自分に与えることから始めないといけなかった。
そこから少しずつ、小さなことを始めた。
まず「自己受容」から始めた
カウンセリングで教えてもらったことがある。
自己肯定感を上げる前に、
まず自己受容をする。
「ダメな自分を変えよう」と頑張る前に、「今の自分でいい」とまず認めること。そこから始めないと、何も変わらないと知った。
最初は難しかった。感情的になってしまった日も、夫のことを責めてしまいそうになった日も、「またダメだった」と自分を責めていた。
でもそこで、こう言い聞かせるようにした。
「そうだよね、悲しいよね。
それだけ一生懸命だったんだよね。」
涙が出る時も、責めるのではなく受け止める。それだけでよかった。
毎日やった「7つの小さな行動」
「自分を大切にする」を具体的な行動に落とし込んでいった。難しいことは何もない。でも続けると、確実に何かが変わった。
毎朝、鏡を見て「今日も頑張ったね。いつもありがとう」と声に出して言う。最初は恥ずかしかった。でも続けるうちに、自分への見方が少しずつ変わってきた。
小さなことでいい。「今日はおいしいご飯が食べられた」「天気がよかった」——ノートに書き出すだけで、見えていなかったものが見えてくる。
「夫のために」じゃなく、「自分のために」時間を使う。好きな本を読む、散歩する、カフェに行く。それだけで、自分が自分の味方になれた。
別居中、ひとりの食事が一番つらかった。でも「自分のために丁寧に作る」と決めてから、ご飯の時間が少しずつ楽しみになってきた。
誰かに抱きしめてもらえない夜、自分で自分を抱きしめた。変かもしれない。でも「私はここにいる」という感覚が、じんわりと温かかった。
泣いてしまった自分を責めない。悲しい気持ちをただ認める。それだけで、泣いた後の気持ちが少し違った。
1日でできることは小さい。でも続けることで、少しずつ「私には価値がある」という感覚が育っていった。
相手の気持ちは相手のもの。自分の気持ちは自分のもの
自分を大切にする練習を続ける中で、もうひとつ大事なことに気づいた。
それが「境界線を引く」ということだった。
相手の気持ちは、相手のもの。
自分の気持ちは、自分のもの。
夫が不機嫌でも、それは夫の感情。私が解決しなくていい。夫が冷たくても、それは夫の気持ち。私のせいじゃない。
それまでの私は、夫の感情を全部自分のことのように受け取っていた。夫が怒れば私のせい、夫が悲しめば私が何とかしなければ——そうやってずっと、夫の感情に振り回されていた。
境界線を引くことは、冷たくなることじゃない。ただ「あなたはあなた、私は私」と分けること。それだけで、ずっと張り詰めていた何かがすっとほどけた。
夫に幸せにしてもらおうとするのをやめた。
自分は自分で幸せにする。そう決めたとき、初めて「自分の人生」を生きている感覚が戻ってきた。
自分を大切にしたら、夫への執着が薄れていった
自分を大切にする習慣を続けていくうちに、不思議なことが起きた。
夫のことばかり考えていた頭の中に、少しずつ「自分」が戻ってきた。
夫に認めてもらわなくても、大丈夫かもしれない。
夫がどう思っていても、私は私でいられるかもしれない。
そう思えた瞬間が、少しずつ増えていった。
夫を変えようとすることをやめて、自分を整えることに集中した。すると不思議と、夫への執着が薄れていった。
自分を大切にすることは、夫を諦めることじゃない。
自分を満たしてはじめて、人を愛せるようになる。
あの頃の私に、一番伝えたい言葉だ。
次の話では、半年後に夫が戻ってきた日のことを書く。
嬉しかった。でも、また揺れた。
第5話のまとめ
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