自分を整えていくうちに、気づいたら思えるようになっていた。
「結果がどうなっても、大丈夫かもしれない」
第6話は、自分が整い始めた頃に夫から「戻る」と連絡が来た日のこと。嬉しかった。でも、また別の恐怖が生まれた話を書きます。
「結果がどうなっても、大丈夫」と思えるまで

別居が始まった頃、私の頭の中は夫のことでいっぱいだった。
夫はどう思っているんだろう。離婚するんだろうか。どうしたら戻ってきてくれるんだろう。
でも、自分を整えることを続けていくうちに、少しずつ変わっていった。
鏡に声をかけて、感謝ノートを書いて、自分をハグして。
小さなことを毎日繰り返した。
すると気づいたら、「夫がどうなるか」じゃなくて「今日の自分をどう生きるか」を考えるようになっていた。
夫への執着が薄れていった、というより——自分への関心が戻ってきた、という感覚に近かった。
そしてある日、ふと思った。
「結果がどうなっても
私は大丈夫かもしれない」
怖かった結末が、少し遠くなった気がした。自分が整ってきたから、結果への執着が薄れていった。
半年後、夫から「戻る」という連絡が来た

別居が始まってから、半年ほどが経った頃だった。
夫から連絡が来た。
「戻ろうと思う」
その言葉を見た瞬間、胸がぎゅっとなった。
嬉しかった。本当に嬉しかった。ずっと待っていた言葉だった。
嬉しかった。でも、また怖かった

でも嬉しさと同時に、ある不安が頭をよぎった。
「また、元の自分に戻ってしまったら?」
夫が戻ってきて、また夫に執着して、夫を責め始めて——
せっかく変わった自分が、崩れてしまったら怖かった。
自分を整えることを続けてきた半年間。その積み重ねが、また一緒に暮らすことで崩れてしまわないか。それが、正直な気持ちだった。
でも同時に、こうも思っていた。
「また揺れたとしても、戻る方法はわかってる。
自分を整えることを、また続ければいい。」
怖いけど、踏み出す。それしかなかった。
ぎこちない再スタート——それでも続けた3つのこと

夫が戻ってきた。でも、最初から元どおりにはならなかった。
ぎこちなかった。会話がない日もあった。冷たい態度をとられることもあった。
以前の私なら、そのたびに「どうして冷たいの」と責めていただろう。
でもこの時の私は、違った。
夫の態度は夫のもの。私は私のことをする。
そう、自分に言い聞かせながら過ごした。
この頃、自分に課していた3つのことがある。
冷たい態度をとられても、「なんで?」と責めない。「もっと話して」と要求しない。夫の気持ちは夫のもの、と繰り返した。
別居中に続けていた自分ハグ、鏡への声かけ、感謝ノートを、一緒に暮らし始めてからも続けた。これが私の「軸」になっていた。
重くなりすぎないように、でも確かに伝える。「ありがとう」のひと言だけでいい。それだけで、少しずつ空気が変わっていった。
責めることをやめたら、空気が変わった

今になって思うことがある。
夫を責めることをやめたから、夫にとって「責められる場所」じゃなくなっていったんじゃないか、と。
責められる気持ちや雰囲気がなくなった家に、
少しずつ夫が「いてもいい」と感じるようになったのかもしれない。
心地いい空間は、求めて作るものじゃなかった。
責めるのをやめた先にできるものだった。
何年かが経って、夫に聞いたことがある。「あの時、なんで戻ってきたの?」と。
夫はこう話してくれた。
「このまま別居が続いても、平行線がずっと続くと思った。
でも、あなたが変わろうと頑張っているのが見えた。だから、もう一回一緒に住んで、一緒に変われるんじゃないかと思った。
あなたのこれからの生活がどうなるかも、気になっていた。そう思えたということは、まだあなたが大切な人なんだと思った」
夫の口から出た言葉は、責めるものでも突き放すものでもなかった。
私が変わろうとしていた日々を、ちゃんと見ていてくれた人がいた。
一人でやっていたつもりだったけれど、見ていてくれていた。
その事実が、静かに胸に沁みた。
次の話では、再同居から少しずつ関係が変わっていった日々のことを書く。
ぎこちなかった二人が、どう変わっていったか。
第6話のまとめ
※本記事にはプロモーションが含まれます
国家資格である公認心理師のみが登録しているオンラインカウンセリングです。ひとりで抱え込まず、まず話してみてください。
